デフレ インフレ

私の知り合いから聞いたお話である その人は2人の娘さんを持っている主婦である その娘さんの一人は最近結婚した 彼女の娘さん達は 生まれてから ずーっと デフレが続いているので インフレという状態を知らないという なるほどこれは驚いた新発見である 私の場合 終戦後からバブルがはじけるまで ずーっと インフレを経験していたので 物は時が経つとだんだん高くなるというのが常識であったからだ 高度成長期ではサラリーマンなどの給料がだんだん上ってゆく しかし物価がそれに平行して上ってゆくので あまり恩恵を感じていなかった 物価がそのままなら 生活が豊かになったことを実感するのにと感じていた 
これに関して 落語家の立川談志がテレビで解説していたのを思い出す サラリーが上るのは 生活が豊かになったはずであるが サラリーマンでない農業生産者や漁師なども同様に生活が豊かになるべきである それには彼らの生産物を高く売り生産者も豊かになる必要がある 
サラリーマンのサラリーと物価がまったく平行して上れば何の恩恵をこうむらないが サラリーの上り方が物価の上昇より少し大きいので だんだん生活が楽になってゆく 自由主義 資本主義とはこういうものだ 
なるほど 経済の成長と物価の上昇はセットになっていたのだ しかし この時のいい事は失業率が極めて低かったことである 求人数が求職数を超えたりしていた
近頃はデフレである 物が安くなってゆく ワンコインランチなど 500円で昼飯が食べられるのを見ると実感する しかし サラリーも上らないし 下がったりするので 生活は楽にならない 一番悪いのは失業率の高さである
こう考えると緩やかなインフレ状態が一番理想的なのかもしれない