些細な思い出(銀紙)


昔から変わらないものに チョコレートの包装は銀紙を使うということである 今大抵のお菓子の包装がプラスティックになっているというのに これは不思議なことである 昔はチョコレートには板チョコ 玉チョコ 棒チョコが在ったが何れも銀紙で包装してあった チョコは貴重なお菓子であるので たまにしか買ってもらえない 包装してある銀紙もキラキラと美しいので これを延ばしてきれいに保存した または丸めて銀紙のボールを作って引き出しにしまっておいた 銀紙は子供の宝物であったのだ 
戦後 アルミホイルが安く売り出されたとき がっかりした覚えがある 貴重な銀紙はもう値打ちの無いものになってしまったからだ これは遠足に行く小学生の集団が 中にはキャノンやニコンの写真機をぶら下げているのを見たときと似たガッカリさである キャノンや ニコン ライカのどの高額なカメラは当然お金持ちの大人が買うことができると思っていたからだ 世の中の生活水準が上ったと思えばいいのだが かなり複雑な心境だった
写真はバレンタイン用のチョコを包んであった銀紙 色が付いてきれいであったので 懐かしくて コピーしたものです