地下温度

チリ鉱山の事故は33人の全員が奇跡的に救出されて 全世界にそのビッグニュースが流れた 33人の生存が確認されとのがその二ヶ月以上も前 彼らのいる空間の劣悪さを聞いてこれは地獄だと感じた 気温が35度 湿度100% 真っ暗な空間
地下5mぐらいのところならば 夏は涼しく 冬は暖かい 地下5mも下がる気温の影響を受けにくく年中一定の温度であるからである ところが地下100m 200mと深いところに行くと温度が上ってゆく 
地球中心部は温度が 5000度近くもある 出来立ては火の球だった地球が冷えて現在の状態が出来たのだが 内部ではまだ熱いままなのである それにウラニウムのどの放射性物質が自然崩壊するとき熱を出し この高温を支えている 
という訳で 地下増温率=0.03/m つまり 1m深くなるごとに0.03度 温度が上昇することが知れている 
今度のチリ鉱山の深さは700m 単純に計算すると 0.03×700=21度 仮に地上の温度が15度とすると 700mの地下の温度は 15+21=36度 ということになる
昔 高校は理科というと物理 化学 生物 だけであった そこに文部省の通達で 地学は加わった 私は物理を教えていたが 地学も教えなさいといわれて 天文 気象は物理的なのでいいのだが 岩石 鉱物 地質は勉強して教えなければならなかった 多くの高校も地学専門の先生がいないので 他の理科の先生が教えていた そんな先生方のために 地学の研修会があり 私も参加した その中で 何処の鉱山だか覚えていないが 実際の銅山の採掘現状を見学したことがあった むっとする湿気 高い気温 鉱夫はバテないように短い間に何回も交代をするという
鉱夫の1人が 先生方に我々が如何に過酷な仕事をしているか 我々の苦労を知っていただくのはありがたい事だといっていたのを思い出す