黒羊羹

kutuzawa2009-06-25

戦時中 食糧が不足した 食べたいのに食べるものが無い これは深刻である いつも食べ物の事が頭を離れない ご飯を 腹いっぱい食べたい事は勿論であるが もっと食べたいのは甘いものである 戦前 父が 時々 中村屋 や 虎屋 の羊羹を持ってきてくれた 箱にはいったセットのものが多かった 中村屋のものは 黒光羊羹 栗羊羹 ピンク色の梅羊羹?などであったと思う 
私が 黒光羊羹が一番うまいというと 父が 中村屋の奥さんの名前が 黒光なのだ 奥さんの名をつけるくらいだから 自信のある味なのだろうと解説してくれた
戦時中は あの黒光羊羹のこってりした味が味わえたら 死んでもいいなと 大げさに考えたくらい食べたいものであった 
下北沢にピーコックがある ここで黒光羊羹の一口羊羹を見つけて買ってくる  これは大変便利なものである 写真のように 剥いて食べる なくなると押し出せは出てくるので ほとんど 手を汚さずに食べられる
その後 ピーコックで 練り羊羹 栗羊羹 ゆず羊羹などを買ってきて食べたが やはり黒光羊羹が私にとっては一番である