残月

四五日ほど前 朝9時頃であろうか ふと 西の空を眺めると 月が淡くのこっていた 残月である ホトトギス 鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞ 残れる の 有明の月である 東を見てみると太陽が上がっていた これは 菜の花や 月は東に 日は西に の反対版である
満月は太陽が没する夕方に 東から出て一晩中 空を回って 太陽の出る明け方西に没する このことが考える基本になる
満月後の月は 夕方より遅く東から出て 夜空を回るのであるが 遅く出たため 西に没する前に太陽が東から出て 朝になってしまう これが残月として淡く観察される
私の見たものはこの現象と言える
それと逆に 満月前の月は夕方より少し前に東からすでに出ている まだ太陽は沈まずに西の空にある 
つまり 太陽が西空にあるのに 月が 気が早く出てしまったのだ
これが 菜の花や 月は東に 日は西に という現象である
そんな理屈を言うよりも 和歌は和歌として 俳句は俳句として 鑑賞すればいいのですよ はい そうしまあす

あまりに淡く はっきりしないが左の方に白いしみのように見えているのが残月 満月以後の月なので 右が欠けている 下弦の月に近い形をしている