最後の昼飯

クルージングが終わり 金閣湾が見えるレストランで昼食となった 始めるにあたって 添乗員が これが皆さんと ご一緒に食事をするというのも最後となりました
つきましては 代表して 沓沢さんに 感想 ご挨拶などを一言お願いしたいと思います
来たな と思った このツアーでは いろいろな提案など 音頭を取ってくれた人がいるのに 何で沓沢さんなんだ つまり 私が最年長と言うことなのだ このごろ 出席した会を見渡すと最年長であることが多い 仕方がないのであるが 実はスピーチというのは あまり好きでない あなたのスピーチは面白い と言ってくれる人もいるが それは苦し紛れにトンチンカンなことを言うためだと思っている
『では ご指名でございますので________ 楽しかった旅行も もう少しで終わりに近づきました 私は皆さんより かなり年上だと思いますので 健康面 体力面 で心配がありました それで楽しかったと言うことに加えて 安堵感 達成感があります』
出だしはなかなか 快調である 
『これも 皆様と親しくさせていただいたこと 添乗員の梶谷さん と ガイドの ____________ 』 どういうことか ガイドの名前が出てこない 彼とはずいぶん 親しくして いつも ケナンさん これはどういう意味ですかなどきいていたのに とっさに出てこない 彼も 日本語で名前を書くとき 毛男 と書いています などとはなしていた 出てこない しばらく間が空いた 彼の方を見ると 少しバツの悪そうな顔をしていた 『ガイドの方にも 大変親切に面倒を見ていただきました 云々』 と何とか切り抜けたが 後味が悪かった 年を取ると名前が出にくくなるので仕方が無いと 自分に言い聞かせていた