国定教科書

私の習った 読み方(国語)の教科書は最初に ハナ ハト マメ と単語を並べてものだった 弟や妹のは サイタ サイタ サクラガサイタ 最初から文になっていた しかも色刷りであった いいなーと思った
この教科書は全国一律で みな同じものを習ったのだ 政府は国民をまとめるために教育を同じようにした 戦時中はこれでも足りず 国民精神総動員 大政翼賛会 などと国民の不協和音を極力避けるようにしたが やがてこれが裏目に出て 敗戦を招いてしまう
国定教科書には このようにネガティブな面が付きまとうが いい面を探せば 転校するとき便利だったし  共通の話題 文化 を持っていた 日本が大きな1つの村のように ツーといえばカーとわかった 教科書にある話題を持ち出せば ああ あのことかとかとわかったのである
唱歌の 早春賦 朧月夜 冬景色 春の小川 など誰でも知っているのはその名残である
ある外人が 日本は大変進んだ文化国家なのに テレビをつけるとチャンネル数がすごく少ない なぜなのだと聞いてきた なるほどケーブルテレビのような特別のものを除くと 
一般的なテレビでは NHK NHK(教育) NTV TBS フジテレビ テレ朝 テレビ東京 の7つしかない これで満足なんですか?
このとき私が思ったのは 満足しているわけでないが あまり必要性も感じていないのではないか 少ないチャンネルで同じものを見て 共通の話題ができる これは結構楽しいし 大きな村社会の1員として安心感もでてくる 昔の同じ教育を受けた亡霊がで今もあるのではないかと思う
しかし 今後 テレビは多チャンネル化する 共通の話題は薄まって 少なくなってくるだろう 日本の社会にどのような影響が出てくるのだろうか