コップ釣り

まず 前回のパズルの回答を出しておきます 答えは

け ダ マ

ダ マ し え

ゆ き ダ マ でした

老人たちの中には だまし絵とは何のことですかと質問がありましたが これはなかなか説明が難しい エッシャーの絵が頭に浮かんだが どう説明してよいのか 実物を言葉で表現するのはかなり難しいのだ スタッフの説明もなんとなく分かりにくかった

f:id:kutuzawa:20210423121523j:plain

    決まった時間にテニスボールでコップを吊り上げるゲーム


今回のリハビリゲームは 竿の先にテニスボールを付けた釣り糸が垂らしてある 10個ほどの紙コップが並べてある 上手く紙コップの中にテニスボールが入ると 紙コップとボール間の摩擦で抜けなくなり 紙コップを吊り上げることができる 摩擦が上手く働くようにボールはテニスボールを使用している テニスボールは 微毛でおおわれているからである

このゲームの難しい点はボールが ゆらゆらと振動しているので やたらにコップをめがけて落としても縁に当たりコップが倒れてしまう さらに吊り上げる時のタイミングで入ったと思った瞬間に吊ると抜けてしまう 私の番はどういうわけか かなり早くやってくる 後からの方が 見学学習ができるので有利なのだと思うのだが 20点30点が多い中 私はいきなり60点を出して暫定一位になったが 後から高得点を出すものが現れて結局4位になりました

ペットボトル ボーリング

その日 デーケアに行くと 皆が集まったところで おはようございますとあいさつがあり リハビリ運動が始まるのであるが その前に パズルやクイズをだしてメンタルのケアもやってくれる その日にでた数種のパズル 易しいものが多く 答えの前に大体わかったのだが 次の問題が分からなかった

け 〇 〇

〇 〇 し え

ゆ き 〇 〇

〇〇のところは共通の語が入る クロスワードパズルなどは好きな方なのに できなかった 20人ほどいる老人たちも分かる人がいなかった スタッフがヒントを出してやっと分かった きっと皆さんなら難なくできるでしょう 答えをすぐに出してしまうとつまらないので答えは次のブログに書くことにいたしました

その日のリハビリゲームは10本ほどのペットボトルをピンに見立てて机の端にたててある 机の反対の方から 軟式野球のボール ゴルフボール 子供用の毬 の3種ボールでピンを倒して倒れたピンが得点になる いわばペットボトルボーリングである

早くも私の番になった 一番重いソフトボールが正確に当たれば多くのピンが倒れるはずだ 考えたのは正確さを出すため掌でボールを勢いよくなるべく遠くまで転がして手を放す これは コースはよいのだが勢いが足らずピンは倒れなかった 慌てて皆がやっているように最初から勢いよく球を打つように転がした これは勢いがあったがコースをはずれて 側面から落ちたいわゆるガターである 最後はゴルフボールしかないこれが当たらないなら0点である 幸い あたり4本のピンが倒れて40点であった

反省点として偉そうに理論立てをしてもうまくゆかない 筋肉が衰えているので頭の命令通り動かない それより日常の経験から常識的に打った方が高得点になるという事だ

その日 最高点120点を出したのは 見つからにひ弱そうな小柄のおばあちゃんでした 人は見かけに寄りません

寝台車

寝台車について物理準備室でH氏と話したことがある 英語の得意なH氏は 寝台車のことを英語で sleeping car とか sleeping train などと言うが 寝ている赤ん坊を sleeping baby と言っているから 寝ている列車ということになり 寝て居ては動かないのでは なるほどと笑ったことがある

H氏からその他に面白い 面白い英語に関する話を聞いた 

★日本のタクシーに乗った外人が 車間距離があまりにも短いので 思わず watch out !(気を付けろ)と言った すると運転手は 外をみろ と解釈して 横をみてしまったので ぶつかってしまった

★外人に日本語を教えていたとき thank you は日本語でありがとうと言う 忘れたら英語のワニを意味するアリゲーター(alligator)と言いなさい 充分通じますからと教えた その外人が ありがとうと言おうとして クロコダイル(crocodile)と言ってしまった

これは私の話だが 誤って解釈していたことがある priceless という単語である 価値がないと解釈してつまらない物という意味かと思っていたら 無茶苦茶に高いものをいうことが分かった つまり値がつけられないほど高級と意味だった

それから This car is bad. という文 この車はダメな車だ と意味かと言うと この車は素晴らしいという意味だそうだ いったいどうなってんのと言いたい 

もう一つ ある日本人がドイツに出かけた トイレに行きたくなり トイレを探して入ろうとしたら

Dame(ダーメ)と書いてあるので これはダメだとは入れず 隣のトイレに行くとHerren(ヘレン)と書いてあるので 入れん と解釈して我慢をするしかなかった ドイツ語で Dameは 淑女 Herrenは 紳士 という意味だそうです

今日は何の日

デイケアに行くと 会員が集まったところで リハビリの運動がある 運動をすぐ始めるのではなく スタッフが必ず聞くことがある 今日は何年何月何曜日ですか その日は 令和3年4月8日8木曜日という答えを会員から引き出す つまりメンタル面のリハビリから始まるのである そしてこの日は何の日かの説明がある 今日は ハチ公の日です そしてまた 寝台車の日でもあります なぜ寝台車の日なのか説明してくれた 耳が遠くなりよくわからなかったが 日本で最初に新台車が走った日らしい 後で スマホで調べると山陽本線で最初に新台車が運行されたと出てきた

新台車は生徒と北海道の修学旅行で初めて 上野から青森まで乗ったことがある たしか夕鶴という寝台列車で 寝台は3段ベッドになっていて狭く感じたが なるほど座ったままの夜行列車に比べると大変楽であった

青森に着くと連絡船にのり 津軽海峡春景色がみえる 函館につき それからがバスで北海道を一周の旅行がはじまる 最初に訪れたのがツキサップという牧場であった 旧制中学でならった英語の教科書に Spring has come in a meadow.という文にMeadowの絵が載っていた 実に そっくりな風景であった それにバスの窓から見えるところどころの背の高い円筒状で三角屋根のサイロ 外国にいるような気分を味わえた

雪印乳業も訪れた 少し中年の女性の説明員が工場内を回って説明してくれた 印象に残っているのは バターチャーン(Butter Churn)という機械で 巨大なステンレスのサイコロを対角線に沿って串刺しにした軸がある これを回転して 皆さんに愛されている雪印バターをつくりますという Churnとは耳慣れない語であるが かき回すという語であることが分かった 生徒たちが見学を終えて帰るとき さようなら バターちゃん と言って笑顔でわかれた

この頃北海道に行くのは汽車に乗り連絡船にのりまずつくのに1日かかったが貴重な経験であった バスでの巡回も長くグループごとに全旅程バスガイドさんと一緒である ガイドさんと仲良くなった生徒は帰りの連絡船でガイドさんたちとテープを交わしていて 中には涙ながらのお別れとなった

それから話が前後するが 上野での夜行列車に乗るときかなりの お母さんたちが娘を見送りに来ていた その頃の修学旅行は一大イベントだったのだ

 

ハナニラ

曲がりなりにも 自由を感じるのは自分の足で移動できることだろう これは杖をついても 歩行器を用いてもよい とにかく寝たっきりにならないことだなと思い 天気が良く暖かい日は緑道公園に出てみたりする ほんの30メートルぐらい歩くと 花は咲いている 

♪花は花は 花は咲く いつか亡くなる君に♪ など今の心境を読んでいて これはうまい替え歌かもしれないぞ などとほくそ笑んでみた 

紫の小さな花がかたまって咲いていた 見たことのある花だ 葉を見るとニラによく似ている ニラより少し幅広である これはまえに ハナニラという題でブログに書いたことがある 特徴は葉をちぎって臭いをかぐとニラのにおいがするそうである しゃがみ込んで葉を取ろうしたが この姿勢は老人には危ない 水辺で転ぶと大変とあきらめる 実験はしたないが後で調べてみると どうもそうらしい 全体像をでは花が小さすぎてはっきりしないので仕方がない 拡大したので 極めて説明的な画像になってしまった 

f:id:kutuzawa:20210327092352j:plain

小川の畔に咲く薄紫の花

 

ジェンダーギャップ

小学生であったころ 担任の先生が 君たち男の子は女の子をいじめてはいけない 女の子はやがて君たちの妻になる人たちだからだ この教訓は今でも覚えているという事は なるほどと印象が強く 感心したためだと思っている

この頃の教育は 男は強くなければならない つまらないことで めそめそするのは男らしくない つまり男は男らしく強く 女の子は女らしく優しく などと教育方針が男女より分かれていた 例えば手工という科目は 男の子は のこぎりや鉋で木工製品をつくるが 女の子は裁縫や手芸を習っていた

そのころは国の方針もあり やたらに日本男子たるものは云々といわれ 子供時代は男性であることが誇りの様に思っていたこともあったが 長じるにつれて これは大変だぞ 暮らしてゆくには女性のほうが楽なのではないのか とにかく 男性たるものは女性を大切に扱い保護しなくてはいけないという事は 観念として植え付けられていた この思想は今のジェンダーギャップの考えと相いれないが これはこれでそれほど悪い考えでもないと思えることがある

例えば日本は敗戦により 日本は一等国を目指していたが今や五等国になってしまったと日本人本人が自虐的に言うほど落ちぶれた それがいつの間にか世界第2の経済大国に成長する その原因の要因は日本人が会社人間と言われるほど会社のために働いたつまり後顧の憂いなく働いた 家庭のことは奥さんに任せっきりで仕事に熱中する夫がよくドラマなどに出てくる これは日本の縮図であった 

日本の男女差のランキングは世界で言うと120位だそうである つまり 今まで植え付けられた私の時代の考えは通用しなのである グローバルの時代 世界の趨勢に協調するべきであると思うが 無理に性急にしなくても これからは男性でも女性でも能力のある人は登用され やがてジェンダーギャップを感じなくなるようになるだろうと思うからである

日本は外圧によってかわってきたとよく言われるだが 外圧にノンコのシャーとした国もある 例えば北朝鮮 中国である 世界が非難ごうごうでも自説を曲げない 評判が悪く これを見習うことは全くないが 外圧を気にして あまり重視するのもいかがなもので 120位でもこれから徐々に変わりますから 見ていて下さいと言ってもいいと思う

あせび(あしび)

 

f:id:kutuzawa:20210327092626j:plain

小川の畔の馬酔木


サクラは散り始めているが 公園を通っている小川のほとりに小さな提灯のような花をたくさんつけた 馬酔木(あせび)が花盛りであった 花には大きな花で人目を惹く ボタンやバラなどと 小さな花をたくさんつけて この馬酔木やユキヤナギのように 花の塊で人目を惹くものがあると思う 馬酔木は アセビ または アシビとも読み 漢字の馬が酔う木というのは 馬がこれを食べるとその毒で酔ったような症状を起こすと言い いわゆる毒草で動物たち食べないらしい

明治時代 正岡子規たちが起こした 馬酔木(あしび) という短歌雑誌があった 調べてみたがどうしてこの名になったのか分からなかった おそらく きれいなだけでなく 毒もある 現実味のある短歌という意味かも知れない

其の後 馬酔木は子規の死で 廃刊になり アララギという雑誌が出る アララギとは何のことか分からなかったが イチイと言う木でかなり巨木になるらしい 短歌雑誌のアララギはこれがなんと平成の世まで続いた アララギに関係している歌人たちをアララギ派と言う そのアララギ派の中心人物の斎藤茂吉の記念碑が緑道公園内にある