同じ病院へ

引き続きその日のことを述べると 家内は救急車で病院へ 私は卒業生の車でリハビリテーション病院へ それぞれ入院したことになります

それから しばらくして 家内も退院して同じ リハビリテーション病院に来ることになった なんだか少し恥ずかしい感じがして オーマイガーなどとおどけてみたが これが二人で同じ介護所で過ごす最初のことであった 後からわかったことだが夫婦者で入院している人がかなりいることがわかり 特に意識する必要もなかったのです 

家内も私も4人部屋の病室に入っていたが ある日 家内の病室に出かけてお話をしていると たまたま介護士さんがきてあなたはどなたですか ここは女性病室ですから男性が入ってくるのはいけません と追い出されそうになった 家内が これは主人ですの というと びっくりしたようで でも 規則違反すだから少しの間お話してもよろしいですが 話が終わったら出てください と言われてしまった 病院側の規則はよく知りませんでした以後気をつけます と這々の体で出てきた それ以後お話は廊下での立ち話とか デールームという食堂に使っているところで行っていた

近頃の病院は病気が治りました 退院です といって患者を解放して終わりではなく 患者が退院した後のことも考えてくれる 私は代沢にある住まいと 前にもお話に出たマンションの小部屋を持っていた 本家の方は和室が多く 私が転んだ原因になった階段などがあり 小部屋の方が速く介護所になりやすいことがわかった 何よりパソコンなど私の趣味であるものはすべて小部屋においてあった 退院した後は小部屋に行きたいと願った

前から事実上 大げさに言えば代沢の家はいわば寝るだけみたいなところであった 

しかし小部屋は長い間使っていたため いろいろなものが堆積していて テレビで紹介している かたづけられない人の部屋 よりはましなのであるが それに近くなっていた そこに助ける神が現れた 小部屋を介護所になるようにかたづけてくださるという

身内の姪夫妻 現職時代の同僚であったH氏と 私が最終的に担任だった生徒たち  かくして私の趣味の部屋は私が病院を出た後の介護所に変身していた