ポンコツ体

【 愚痴言わず 感謝すべきか ポンコツ体 】

年を取ると 身体が 融通が利かなくなって 色々のところで支障をきたす 思い通りにならないので このポンコツめ と思うのであるが これは終活の準備期間に心理的にも必要なものだと気が付いた 

昔から死は永遠のテーマで 秦の始皇帝は不老不死の薬を求めてやまなかったという有名な話がある 始皇帝ならずとも死は目の前から世界が消えてしまう最大の不条理であり 最大の不連続である 

豊臣秀吉徳川家康は大きな歴史を残して亡くなった ところが亡くなった瞬間 自分がやった偉業を認識できなくなってしまった 自分の存在はおろか 虚無の世界にはいり 認識できないことすらわからない  わからないというそのものが存在しない 秀吉 家康の偉業を知っているのは 現在歴史を学んで生きている現代人で 秀吉 家康 は虚無の世界の人なので知る由もない 私もそれなりの歴史を持っているが 死ねば これが完全にわからなくなる 現在 これは考えるだけで メチャメチャに恐ろしいはずだが それほど深刻さはなく比較的のんきなのはどうしてだろう 考えられるのは誰にでも起こる運命だから法則があることを認識しているから

さらに 老化により 筋肉や臓器がだんだんはよわってくることにより 何をするにも不自由で苦痛を伴うことがあると これは生き続けるのは年々大変になるぞと  つまり これは最後が近いことを 時間をかけて無意識にも知らしめる 一種の諦観のようなものが養われる つまり老化とは この大不連続を克服すべく 心理的にも死に対する緩やかな麻酔剤の役目を果たしているのかもしれないと思った

そんなことを言うが 世間では ピンピンコロリ が一番いいと言っているではないですか

ピンピンと言っても 若いときや働き盛りの中年とは明らかに違う 極めて健康な人でも何らかの形で老化を感じていると思う もっとも 人間には年齢と言う情報があり これにより あと何年などと言うことも大体分かるのであるが これに老化が加わり安定した覚悟ができるものだと思う