電脳将棋

米長邦雄氏は将棋連盟の会長を務めるなどの将棋界での重鎮であった 氏の有名な言葉に 3人の兄は頭が悪く皆東大に行ったが私は頭がよかったので将棋指しになった  その優秀な米長さんが何年か前にコンピュウター将棋に挑んだことがあった テレビでその棋譜の一部を紹介していた へぼ将棋の私がみても今まで見たこともないような陣形をしていた 米長さんの歩が分列行進の兵士のように一列に並んで前進していた おそらく正規の将棋の手はコンピュウターがすべて記憶していて 一秒間に何億と言う手がら 最も適当な手を打ってくる機械を負かすには変則将棋の方が有利と見たのであろう 相撲が勝てないような相手を変化で負かすようなものである 
結果は米長さんの負け 米長さんは 私は手を緩めてさしていたわけではなく 其れこそ 真剣に一生懸命にさしましたが負けてしまいました とコンピュウターの強さを認めていた
NHKニュースによると電脳将棋が5年前に女性プロ棋士を破ってから そして今 3年間に 15回の勝負を現役のプロの棋士とやり10回の勝を得ている ということは電脳の方がプロ棋士より強いことを示している
電脳将棋のプロジェクトは一応の目的を達したといって 幕を引くことになったそうである
結局は 人知は 機械に及ばないのかと 嘆く必要はない 計算などはとっくに電卓に負けていたし コンピュウターだって 人の作ったものである つまり 人と人との対決にすぎないからである