敗戦を認める

毎年お正月に恒例になっているテレビ東京の時代劇がある 非常に長いドラマで全部見ると7時間かかる 私は全部見たわけではないが 結局4時間ほど見て 後の1時間は録画して翌日見た 白虎隊 というドラマで これは 今年のNHK大河ドラマ 八重の桜 の 前ぶれとも思える 会津の武士たちの悲劇を描いたものであった 震災で大きな被害を被った福島県への応援ドラマということもあると思う
ドラマから受けた感想に 会津藩は敗戦確実のように思える圧倒的な官軍との戦力の違いを無視して 戦争に踏み切った 官軍の近代兵器の前に会津軍は敗れてゆく いつ白旗を掲げてもおかしくないのに ソレができない 早く降参すれば 白虎隊の少年たちの集団自決もなく 家を守っていた武士の妻をはじめ女性たちの集団自決も避けられたはずである
前にNHKが “なぜ早く決められなかったのか” という日本の終戦が遅れた理由を報じていた ヤルタ会談で 米英ソの間で ソ連の参戦が秘密裏に決まっていた これは 陸軍も海軍も情報を得ていたといわれるが これを外務省 天皇にも伝わっていなかった 
それどころか ソ連終戦の仲立ちを頼んで少しでも有利に終戦の条件にしようとしていた また1部では本土決戦に持ち込んで 米英に一撃をくわえて この一撃を条件として 終戦の有利な条件にしたいという機運があった
ぐずぐずしている間に原爆投下 ソ連の参戦が始まってしまった 会津藩が戦いを長引かせて膨大な犠牲を出したのと似ている 速く敗戦を認める勇気が必要だったのだ