団扇


やっと涼しくなりました とにかく今年の夏は暑かった 
にぎやかな街を歩いていると ただで配られる物がある ティシューとかコンタクトレンズの割引券 宣伝の雑誌 などなどである 夏になると良く団扇をくれるが 昔ほど人気が無いらしく あまり人がもらっていない
私も良くこの団扇をもらったことがあるが もう貰わなくなった 一番の理由は家に山ほど溜まってしまったからである 
戦前に御用聞きというのがあって 酒屋 魚屋とか肉屋などが家庭を訪問して必要なものを聞いて 配達してくれる制度があった これらの商人たちは夏になるとサービスにと団扇を置いていった 表面には美人画とか景色 裏には商店名が入っていた 竹の軸に紙を張り貼り付けたもので あまり丈夫でなく1夏使うとたいていは壊れた つまり団扇は1夏のものであった
ところが近頃のものは やけに丈夫で1夏どころか何年使ってもびくともしない 捨てるにはもったいないので 毎年もらっていると溜まってしまう
写真の団扇は2002年にもらったものだからもう10年も経っているが新品同様である
近所の通りで道の真ん中に捨てられた団扇を見た 何回か自動車に踏みつけら 雨にもあったって 紙の部分はなくなっていたが 骨の部分のプラスチックは無傷でそのままの形を保ったまま なんという頑丈さだろう この頑丈さがただで配られる団扇をもらう人を少なくしていると思っている