雑感

   上がるや 石のきざはしの 
    左に高き大銀杏 
   問わばや 遠き 世々の跡
昔の鎌倉と言う唱歌の一節である 鶴岡八幡宮の約700歳の銀杏に昔のことが聞きたい と言っているのである 
高校教師だったとき 同僚だったN先生の教会に月に一回行くことにしている 教会に来る人の中には 赤ちゃんを連れてくる人もいる
赤ちゃんを見ながら ふと思った この赤ちゃんと 私は今 同時に会っているのだが 赤ちゃんのみる 来るべき 日本 世界は 私の見た日本 世界とは大変違ったものだろう この赤ちゃんは 22世紀のはじめまで生きることだろう まったく違った世界に生きる2人が 重なった時間である今だけ 同じ場所にいるのだ そして幻想が生じた
私はこの赤ちゃんに 2100年はどのような世界ですかと 聞けたら聞きたい
    問わばや 遠き 未来の世