ちゃぶ台


東急プラザの入り口に小さな広場があって 何か特別のものを売っていたり展示したりしている この日はレトロな一般家庭の室内を展示していた かなりの人たちが懐かしがって写真などを撮っていた 私も彼らに交じって写真を撮っていると 私より少し若いと思われる老人が話かけてきた いいですねと 私が言うと そうですよ あのちゃぶ台の文化があったので一家が団らんの機会があった いまは個人主義が何だか知らんが 個食とか言って一人で飯を食っている 馬鹿ですよ 日本人はあの ちゃぶだいを忘れてしまったのは 老人は憤懣やるかたない様子であった 
本当ですよね あの小さなちゃぶ台を囲んでご飯を一緒に食べる そして一家が肩を寄せ合うようにして固まって生活していた 懐かしい光景ですね
老人は日頃のうっぷんを晴らすようにしばらく話していた
私の思い出の部屋はこの光景よりさらに古い テレビはなかったし 電気炊飯器 電気掃除機などはなかった