老化

瀬戸内寂聴さんが いよいよ来る時が来たといって 定期的に続けていた 講話を打ち切ることにした いくら情熱をもっていても年齢には勝てなかったのである 彼女は92歳である
私も彼女よりは4歳若いのであるから もっとしっかりできるはずだと思うのだが 確実に老化が進行しているのを感じる
何もしないと どんどん老けますよ とテレビなどのマスコミは教えてくれる 歩いてはいるのだが あまり楽しくないのである 以前は外の景色を見ながら また何かを考えながら歩いていたので 歩いているということをあまり意識しないで移動していた ところが腰が痛たかったり 膝に痛みを感じると いやでも 足腰に意識が行ってしまう つまり歩行という労働を強いられている感じである
ある日 こんなことでトボトボと歩いていると お散歩ですか と声をかけられた 親切そうな中年の婦人であった はい まあそのようなものですと私 すると婦人は お元気ですね ご注意して行ってきてください ありがとうございますと私
後から考えたのだが なぜ声をかけてくれたのだろう もしかして徘徊老人と思われたのかもしれない NHKの報道によると約一万人の徘徊老人が住所不定となってわからなくなっているという 早く当局に知らせればそれだけ被害が少なくなる
そかし 徘徊老人は脳に障害があるが 足腰は丈夫なのだ だから遠くに行くことができる 私の場合 脳はまだ健全?に動いていると思われるが 足腰が弱っている 状態が逆なのだ
声をかけてくれた婦人は 私の答える時の表情などから認知症とは違うと判断したのであろう これは私の考えすぎで 単に老人に励ましの意味であいさつを交わしただけかもしれないが