空中放電2(イラクサの家)

萩原葉子の自伝的小説に イラクサの家 がある これも原作は見てないが 昔 テレビドラマとして放映されたことがある そのドラマによると萩原朔太郎は妻に逃げられて 朔太郎 葉子 葉子の知恵遅れの妹 とともに祖母と暮らすことになる この祖母は世間体を気にする 天才の朔太郎を理解できず 朔太郎の妹の夫である 佐藤惣之助(人生の並木道 人生劇場 赤木の子守唄 など有名な流行歌の歌詞を書いた詩人)を褒めて 朔太郎に お前も惣之助さんのようにお金になる詩をなぜかかないのかなどと詰る 気位だけ高い俗物的に描かれている 
朔太郎は この母に対して発言権がなく 葉子たちがつらい思いをしているのをどうしようもなく見守っている ちょうど 前に書いた幸田露伴が家庭のいざこざを避けて 文学に没頭したように 天才詩人も家庭ではよい家長ではなかった だから家庭は棘があり ふれると痛みを感じるイラクサのような家だったのである