大河ドラマ

今年の初めに始まった一年を通じて続く 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 というドラマは もう終わりに近づいています 気がつけばもう十二月なのだから当然です 私は大河ドラマのフアンと言うより前からずーっと見ていたのだからという義理みたいなものを感じているから見ていると言った方が自分に正しいです  当然だと思いますが 昔(戦前)と今の歴史の見方が大変違っていると言うことです

私が小学生の時 教科書は国定教科書と言って 全国の小学校が同じ教科書を使っていました 当時の一般的な本の価額と比べると驚くほど安い価額であったと思い出します おそらく国からの援助金があったのでしょう 日本の歴史は国史という名前だったと思います 人物日本史と言われていて そのときの社会の構造やの庶民の暮らし方などは付加的で歴史に出てきた人物を中心とした物語的にできていたので わかりやすく国史は好きな科目でした 例えば赤穂浪士の吉良家への討ち入りなどは 今の教科書では出て来るのか出てこないかしりませんが 当時の国史では かなりのページを割いて教え込まれました 

一貫しているのは 皇国史観 と言う歴史的な見方で で日本は万世一系の皇祖皇宗を頂いてそれで国が成り立ってきたと言うことでした

だから天皇家同士の争いである 壬申の乱 などは一言も出てきませんでした

 鎌倉殿の十三人は その主人公は 北条義時 これは昔なら思ってもみなかった現象です 北条義時は 承久の変という戦を起こし 後鳥羽上皇隠岐の島に流してしまった 大悪人であったからである これを教えていた小学校の先生は 大悪人だといって 北条義時と書かれている黒板の字の上に何回となく×をつけていたのを思い出す

しかし 承久の変は 後鳥羽上皇武家政治から再び天皇政治に戻そうとした野心が原因であった でも とにかく天皇家に逆らうのは大悪人であるという前提があったので 皇国史観としての国史ではそうなったのだと思う 

先生は 後鳥羽上皇の  我こそは新島守よ 隠岐の島の 荒き波風心して吹け と言う和歌を書いてなんと恐れ多いことだと泣かんばかりに熱意を持って教えてくれたのを思い出します

敗戦により天皇は象徴天皇となり 政治とは無関係になりました 皇室によるタブーも少なくなり かつての 大悪人は悪人ではなく歴史上に活躍した英雄の一人となりました