会合(3)

しばらく喫茶店で話した後 帰るというHを電車の改札口まで送ることにした Hは 今回はこんなことで失礼するが 今度調子がよくなったら必ず付き合うからと申し訳なさそうである 是非そうしてもらいたい としっかり手を握った 改札口を通り 背を向けて去ってゆく彼の後姿がとてもさびしく感じた Kと私が残された ショックが大きい 2人だけだが 計画通り行きますかとK 仕方が無いですね そうしましょう と地下鉄に乗り込んだ 2人きりになって見ると 1番おしゃべりのHの存在が如何に大切かがわかった 大体 彼が話題を切り出して それから話が進むことが多い Kはどちらかと言うと物静かなひとで 2人の会話は時々途切れることが多くなった 
江戸川橋で降りて鳩山会館に向かう 寿司屋のお昼の時間に間に合うかとKは心配し始めた 池袋での喫茶店での時間をかなりとったので お昼の時間帯を過ぎていたのだ まずは寿司屋に行こうと言うことで 鳩山会館のそばの坂の上にある寿司屋に行ってみた 案の定 残念のことには 寿司屋は閉まっていた 次の営業時間は5時からだと言う しょうがないな 少しおなかがすくが 会館を見てから考えますか? とK 
会館前では かなり見学者がいた 見るとバスが1台とまっていて バスツアーの団体らしい みな中高年というより 高年者ばかりだ すごいね 鳩山さんは辞任したのにこの人気とは やはり 腐っても鯛なんだとK 入り口の守衛の人に聞いてみた 中に何か食べる施設がありますか? 食べるところはありませんが お茶のサービスはありますとのことであった となると Kの言う うまい寿司屋を逃したのが大きく響いてくる