灯火管制

kutuzawa2006-12-16

灯火管制という言葉が前の記事にでてきた 戦時中の言葉である 敵機が爆撃を加えるときに ここが東京であるとわからなくするために 電灯の光が外にもれないようにするためにやったものである
それには 電灯の側面を黒い布で 電球の側面を黒い布で覆い 外に光が漏れなくする 明かりは電灯の直下だけである 
灯火管制は実際の爆撃より以前に 予行演習がたびたび行われていた 町の係員が通りを回って 明かりの漏れている家に注意を与える 黒い布で覆ってあるのに ”明かりが漏れていすよ“と外から注意された 横から見られるとガラス戸が ほのかに明るく見えるのだ 仕方がなく全体の電灯を消してしまった 
それで 防空電灯というのを買ってきた 側面が灰色の塗料で塗りつぶしてあり 下にだけ明かりが行くものであった これをつけて よしとしていたら 杓子定規の係員に“明かりが漏れていますよ”とまた言われた どうすりゃ良いんだと 不満をぶちまけてみたものの 全部の電灯を消すしかなかった 防空電灯は役に立たなかったのだ それに防空電灯の側面は熱を吸収するので  うっかり触れると火傷をおこした この異常加熱のためかフィラメントが まもなく切れた 欠陥商品であったと思う