創立記念日昼食会


部屋のカレンダーには 11月5日(金) 学院の会 と鉛筆で記してある その11月5日が近づいてきた さてこれは何だっけ?と元の書類を探すがない 創立記念日であることは思い出したが さて集合場所 時間が分からない あわててA先生に聞くことで詳細が分かった 会場に行って分かったことであるが 参加者の名簿に私の名が欠けていた つまり 参加の葉書を出さなかったのだ これはどうしたことなのであろう カレンダーにメモを書き込んだ後の記憶が 完全に消えている ついに恐ろしいことが起こってしまったのかと疑惑が生じた そういえば この頃 物をしまったはずのところに 無かったりすることが多い たんなる老化による記憶低下ならいいのだが と心配だ
女学院は退職した古い職員を大事にしてくれる 毎年創立記念日には古い先生が呼ばれて現職の先生方との昼食会が行われている 私はいつも感謝しているが 今回は出席の通知もせずに行ったことになる 部長のS先生が親切にもさりげなく 私の席を取ってくださった 通知を出したつもりだった私は そのとき気が付かず あとから事情が分かったのだ
幹事の先生が凝った演出をして 海外旅行のシミュレーションのようになっていた 会場の入り口はゲートで 配ってくれる パンフレットは 空港で配るものと 似せてある なるほど 幹事さんは会を楽しくと 苦心されていることが分かった
パンフレットの裏表紙には 機内 安全のしおり とあり 学院の事象を機内の事象のようにユーモラスに描かれていた