アンコウ形とソップ形

昔の相撲の話をすると 力士に2つのタイプがあった ソップ形 と 鮟鱇形である ソップとはスープのことで スープのだしをとった後の 鶏がら のようにやせている相撲のことである 相撲であるから がりがりの痩せているのではなく ボディービルダーのように筋肉質の相撲という意味である 私が記憶している ソップ形は 初代玉の海 九州山などであるが 少し新しくなって 旭道山 寺尾 などが ソップといえるかもしれない
ソップ形の相撲は身が軽いので動きが速く技が多彩であった 相手を担ぎ上げて上半身を反らせて落とす反り技などがあった 例えば 居反り である 相手の股の間に首を入れて相手持ち上げて体をそらし自分の背後に相手を投げ飛ばす 漫画にでも出てくるような技があった 
今ほとんどの力士が鮟鱇形で皆重量級であるからとてもこんな派手な技をかけられない ぶつかって おして押し出す またははたき込むなど単純な技が多い 
今回の最終日 幕下の優勝力士を決める取り組みがあった 何しろ6勝1敗が6人もいる まず 3組の取り組みを行い その3人の勝者で巴戦を行い 2回連続して勝ったものが最後の優勝者となる この取り組みが以外に面白かった 力士たちは若く それほど太った力士がいないのだ したがってソップ形同士の相撲ようになる きびきびと 速く 土俵狭しと 暴れまわる なんだか昔の相撲を見ているようで懐かしい感じがした
十両にも同星の4人で優勝決定戦がおこなわれた これは単純なトーナメント形式であった さすか十両ともなると 皆 鮟鱇形で 派手な動きがなくなってくる 優勝したのは魁皇のいる友綱部屋魁聖であった 大型の日系ブラジル人である 将来が楽しみである