大相撲

人気力士の1人 高見盛は 相撲取りであると言うだけで 白い目で見られると嘆いていた 今度の賭博事件は大きな不祥事に違いないが 不祥事のことが1人歩きしていると感じている 相撲のいいところまで見えなくなってはいけないので 弁護すると 相撲はスポーツとしては極めて分かりやすい サッカーや野球はルールが分からなければ面白くない この点他のスポーツが分からない老人たちも相撲だけは楽しめるのである
近頃の相撲は国技と言いながら 外人力士が増えて しかも彼らに上位を奪われ日本古来のものとは言いがたいという批判もあるが これは反面 日本古来の文化を世界に広めている優れたものであると考えている 白人の琴欧州 把瑠都 栃の心 などが髷を結い着物を着た姿は実に立派で 彼らも現代での侍のような姿に誇りを持っているように見えある
同じ東洋人の 白鵬 日馬富士 鶴竜などは 何の違和感もないのは言うまでもない
特に 驚くべきは彼らの日本語能力である 大体 外人が日本語を話すと かなり日本通の外人でもアクセントが違ってしまう  日本人の話す英語も日本語訛りがあり これを克服するのは至難の業なのだ しかし 外人相撲は日本語のアクセントがほとんど完璧である この点 相撲部屋は最も優れた日本語学校であるといえる 日本人力士たちと寝起きをともにして 同じチャンコを食べる生活体験が 日本文化 日本語を自然に吸収して 外国生まれの準日本人を造ったのであろう これは考えて見るとうれしいことである 彼らこそ 真の日本の理解者で 親善大使でもある 日本生まれの柔道はいまや世界で最もポピュラーなものとなった 相撲もモンゴルではもちろん英国でも人気があると聞いている 大相撲の海外場所での外人力士は重要である 名古屋場所では多くの日本人力士が抜けたので外人力士だけの相撲になると嘆いているが いまや相撲は 世界から強い人材を集めて日本古来の伝統文化を保ち かつ 広めていると考えるのである