お祭り（３）

子供のころ　お祭りになると　いつも買うものがあった　山吹鉄砲と針金銃である　山吹鉄砲は知っている人もかなりいると思うが　山吹の芯を　細い竹筒に詰めて　もうひとつの芯を詰めて押すと　芯と芯の間の空気が圧縮されて　前に詰めた芯がポンと勢いよく飛び出すもので　芯を舐めて　入れるのがコツで　そうしないと　空気が漏れてうまく飛び出さない　針金銃というのは　針金で作った鉄砲で　弾は小さな穴の開いた竹の片で　これを　針金の銃身に差して　バネでとばすものである　家で積み木などを標的にして　射的ゲームで遊んだ
食べ物としては　はっかパイプ　綿飴　アイスキャンデェー（おじさんが　試験管にシロップと割り箸を入れて　塩と氷の寒剤で作っていた）ソース焼きそば　などなど　アンズ飴もあったと思う　写真のものは　アンズ飴で　どんな味だったか懐かしく食べてみた　かなり酸っぱい　スモモに　水飴をどっぷりとつけたものだが　食べてみると　梅干の砂糖がけのような味である

わが町では　子供の神輿は無かったが　車に乗った大きな太鼓がありそれを子供が曳いていた　ガキ大将が車のそばを占領して太鼓をたたく　女の子たちは　浴衣に　赤や　黄色の　三尺の帯を締めて　とても可愛い　なんとも　懐かしい風景であった