ラッパ

先にヨナ抜き音階の経験などをお話しましたが もっと簡単な音階があります ト テ チ テ ター という 軍隊ラッパです 軍隊ラッパはトランペットのような ピストンや弁がありませんので 出る音は ヨナ抜きからさらに レとラ の音を抜いたものです
起床ラッパの オキロヨ オキロヨ ミナオキロー オキナイト タイチョウサン ニ シカラレルー と言うメロディーを ハモニカで吹いたときのことである 大変吹きにくいのである と言うのは ハモニカは息を吸ったり吐いたりして 音を出す楽器である ところが 軍隊ラッパのメロディーには吸う音がないのだ だから息を吐きっぱなしで 苦しくなってしまう
つまりこうだ ハモニカは 吹く音と 吸う音が交互に並んでいて 音を出している たとえば ドが吹く音ならば 次のレは吸う音のようにして音を出している 軍隊ラッパの 音階 ド ミ ソ は あいにくと 全部 吹く音なので 息を出しっぱなしで苦しくなるのである
実は話が逆で このことから 間接的に 軍隊ラッパはドミソしか出していないことを知ったのであった
戦前からの人間なので 軍隊ラッパにも 進軍ラッパ 行進のときのラッパなどのメロディーも知っているが  なかなかの名曲だと思っている つまり ドミソ だけでもきれいなメロディーができるということである
ニュースなどで アメリカ兵が 戦死した戦友を葬った星条旗をかけられた土饅頭の前で敬礼し ラッパ手が 追悼ラッパを吹いている光景を見かける このときの軍隊ラッパの音は哀愁切々として胸を打つものがある