『雨に咲く花』のBGM

私は小児喘息であった 成人しても治らず 季節の移り変わり 特に秋に 発作を起こした 発作止めのエフェドリンという薬を使っていたが だんだん多く飲まないと効なくなる(エフェドリンは覚醒作用があるので今では一般的に売っていないと思う) 英語科のM先生が 私が喘息で苦しんでいるのを知って 鍼治療を勧めてくれた
M先生は腰痛や肩こりに悩まされていたが 鍼治療でよくなったとの事であった 喘息の人がたくさん来ているので 鍼治療が効くのではないか お試しになっては?とのこと
鍼治療院は大塚に在った 治療室は病院の集合病室のように コンパートメントが数個あり その中に それぞれベッドが置いてある そこで横たわり 2つの鍼を肩や腰などに刺して(鍼は非常に細いので刺すときほとんど痛みは無い)微弱の電流をピ ピっと 間隔を置いて流す 先生が時々電流を流すポイントかえる かなり長い間なので バック グランド ミュージックを流してある そのミュージックが 『雨に咲く花』のメロディーであった 勿論 音楽演奏だけである エンドレステープになっているらしく 同じものが エンドレスに続く 何回か通ったがいつもこの音楽であったと思う
M先生にそのことをはなすと そうなんですよ ぼくはあのBGMはあまり好きでないので 無くてもいいのですが という 私は 好きなメディーだから気になりません と答えたと思う
喘息の症状はだんだんよくなったように感じた でも決定的にはよくならない しばらく通った後 先生が今度は お灸をして見ますといってお灸をすえてくれた 自宅でも出来るようにと モグサも少し頂いた そのうち治療が効いたのか 時節が来て自然治癒したのか 症状が軽くなり 鍼治療院にもいかなくなった 翌年また 発作が出てきたが 鍼治療には面倒な気がして 行かなかった