白内障(病院にて6)

手術が終わり 点滴を受けながら 病室へ帰る 目には痛みのようなものは無い 点滴が終わり しばらくして トイレに行ったとき トイレにある鏡を見た なんと 大げさな眼帯がかけられていた おそらく手術した目の上にカップのようなものがかぶされていて その上から数多くの絆創膏で固定してあるのであろう 眼帯はこんもりと盛り上がっている これは まるで 四谷怪談の お岩さんのようだ 左目はあいているので 本を読んだり スウドクをしたりすることができる が直ぐ疲れてしまう
翌日 朝に 看護婦さんが来て 眼帯をはずしてくれた 病室が明るく感じた 早速 右目と左目との比較をやってみた 病室の壁を見たとき 左で見たとき壁は 黄色っぽく感じたが 手術した右目で見たとき 壁の色は白く見えた そしてより明るい 遠くのものは手術した右目がよく見える 
手術すると目の焦点がきちんと定まるまるまで2 3ヶ月かかると言うが すでに効果が現れている事がわかった
私の仕事は 決まった時間に3種類の点眼薬を手術した目に決まった時間に 日に4回さす事である しかも3種類の薬は5分おきに点眼する必要があった 前の薬が吸収されない前に 次をさすと あふれて効果が薄くなるからである 面倒だが これだけが仕事なので 忠実に仕事をする 午後に診察を受けて順調であると言われる