ラフ トラック

よく3チャンネルで放映されている シットコム(sitcom = situation comedy)と言うのがあり お笑いを目的にしたテレビ用の比較的短いアメリカの番組である これを見ていると 劇場で演じられていないのに 数多くの笑いが入るのである これは 笑いを録音たり 合成したおいたものを 場合に応じて機械的に入れているらしい これを ラフトラック(laugh track)という だから 面白い場面も そんなに面白くない場面でも 強制的に笑いが入る事になり 見ている人も つい釣られて面白いと思う効果がある
日本のお笑い番組で 数人の人が わいわい がやがや と話しているものが多い そして1人が面白いことを言うと 爆笑が起こる この爆笑の仕方が半端でないのだ 笑うだけではなく 手を打つ 机をたたく 場合によってはころげまわる だから大変騒々しい番組になっている 私の知人が さほど面白くもないのに 大げさに笑はないでほしいと言っていた
これは 考えるに 自分たち出演者たちが ラフトラック の役目を演じているのでは なかろうかと思える 多少つまらなくても強制的に笑っているのである 目的は自分たちの番組を 面白い 面白い といって盛り立てるためである