歴史小説家

歴史家と歴史小説家との違いについて 歴史家が書いたものはつまらなく 歴史小説家のものは面白い 小説家のものは 小説だから面白く書いてある だから当たり前だと言えるかもしれない
歴史家は 歴史的事実 A があり 歴史的事実 B があるとき AとBとの関係に関して 史実として 記録がなければ それ以上 書くわけにはいかない ところが歴史小説家はAとBとの間がわかっていないときは かえって 大きな想像を働かせる空間を与えられるので 勝手に想像と推理を交えて AとBとの物語を構築することができる むしろ ミッシング リンク があればあるほど 今までの通説を破るような ドラマにすることができるのだ
TV東京の 恒例正月大型時代劇“忠臣蔵 瑶泉院の陰謀”はこのようにしてできた歴史小説の最たるものと言えよう
忠臣蔵の 吉良家の討ち入り 首謀者は大石ではなく 浅野内匠頭の若き未亡人 瑶泉院であったというのがこのドラマの大きな筋である