忘年会的

季節外れではあるが 日本には忘年会という文化がある 今年起こったいろいろの困難だったこと 嫌なことを忘れて 新しい年を迎えようと 集まって開くパーティーである
過去の不愉快なことを忘れるようにして 前向きに生きることを考えた知恵である
この忘年会的発想は敗戦後も起こった 鬼畜米英としてあれほど憎んでいたのに マッカーサーがさりげなくタラップを降りてくる姿は 非常に格好よかった 日本軍人の四角四面な行動に慣れていた我々には 余裕綽々たる自由のアメリカを感じた
昨日の敵は今日の友 敵対心はもう失せていた こうなったらもう ウエルカム アメリカ だ この劇的な発想の転換が 日本の復興を速めた 連合国側もやりやすかったろう 日本人が素直にGHQに従ったからだ その後の日本の復興は驚異的であった ついに世界第二の経済大国へと押し上げた これは日本人の勤勉さ 当時の識字率世界トップといわれた国民の教育水準の高さがあったろう しかし 降りかかった災難をプラス思考に考えて変えていった忘年会的思考があったと思う
これとあまりにも対照的なのが 今のイラクである いつまでも いつまでも 抵抗が続く まったく憂うるべきである どんどん復興が遅れる 本当は石油資源に恵まれていて もっともっと リッチになれるはずの国なのだ
憎しみは自己消耗を生じる 憎しみに支配された心はそのために 能率が落ちてしまう イラクの場合 宗教 民族の違いなどがあり 簡単に行かないのはわかる でも答えは簡単なのだ 為政者に まずは 素直に従ってみることなのだ