台風の目

日本に影響があるかどうかわかっていないが台風がまた近づいている 台風の中心には目がある あたりは雨風が吹き荒れているのであるが 不思議なことに目には風雨がなく平穏で時には青空さえ見えている 
多数の犠牲者を出してJR西日本列車事故はようやく復旧するまでになった 住民などの意見を聞いてから再開するという これまでに何回となくJRの社長 幹部の謝る姿が報道された 過密すぎる時刻表 営業最優先の会社の姿勢 列車自働制御装置 設置の欠如等 事故後社員の不適切な行動等 完膚なきまでに報道機関によって糾弾された JR西日本は最大級の台風に見舞われたのである 今また衝突したマンションの住民への補償などを考えると計り知れない損失だろう 亡くなった犠牲者の家族の悲痛な報道は JR西日本が如何にひどいことを行ってしまったかを いやがうえにも知らせるものである
この台風の目にいる者は誰だろう この事故を直接起こした運転手が挙げられる もし彼が適切な判断 行動をしていたならこの事故は防げたのではないか しかしあれほど騒ぎ立てるマスコミは不思議なことに彼を攻めることをしない 彼は至極まじめな仕事熱心な青年だった 彼の学校時代は目立たないが明るい少年だった 批判に関する限り 同情的で まさに台風の目の特徴である無風状態なのだ
もちろん彼は亡くなっている 亡くなっている者をさらに鞭打つのは残酷である だからタブーなのだ でもあれほど非難ごうごうの世論の中で何も語られずにいるのは不思議な気がした これからの事故を防ぐためにもタブーをつくらず もし彼が何らかの心理的欠陥等があったとしたら 分析などして 研究することも重要と思う