二流人材


戦後70年の節目ということで テレビでは特にNHKでは特番を組み 連日のように太平洋戦争での日本の敗戦に至った過程を放送している 写真は学徒動員であるが 大学生や専門学校生は将来の日本を担う人材として 学問を途中で放棄させるのは国家的損失である だから20歳を過ぎても兵役猶予の措置をとられていた ところが国家存亡の危機に陥った日本は とにかく戦うことが優先されて 学徒動員ということになった 昭和18年 私は旧制中学の生徒であったが 出陣する学徒を送りに行った 会場は女子学生など5万人が見送った やがて行進曲とともに 東京帝国大学の学生を先頭にした行進が行われた いろいろなセレモニーの後 学生代表答辞を述べ 我られは ペンを銃に代えて 戦う趣旨の答辞であったと思う 忘れられない光景であった
やがて終戦をむかえたとき 優秀な学生は皆戦死して 二流のものが残ったと言われた これからその二流の人材で日本を再建する 無理な注文だ ところがこのこの残った二流の人材が驚くような速さで 経済大国に導く しかし 戦争で失った一流の人材いたらと思う なんというもったいないことをしてしまったのか