歌碑


私が通う緑道公園の途中に 明治大正時代の詩人 斎藤茂吉の歌碑が立っている 長瀞などで見られる 緑色の緑泥片岩の巨石を使った立派なもので
“代田川のほとりに われを いこわしむ 柳の花も ほほけそめつつ”
” 茂吉” とある
ほほけそめ という聞きなれない言葉が使われている 広辞苑を引いても出てこない ほうける なら出ていて 呆けるなどの字があてがわれている つまり 柳の花も盛りを過ぎてきた という意味なのかもしれない
この歌碑は数年前にはなかったもので 前はたくさんのトキワマンサクの木が植えられていた 町の有志が集まり寄付金を募り建てたものだという
斎藤茂吉は戦後この代田の地で過ごしたことがあり 孫を連れて大田八幡や代田川を散策していた 歌碑の歌はその一つであるという
句碑には短い路地が作られて路地の両側には夜になると灯明が点く いや 灯明を模した発光ダイオードの灯明らしきものが自動的に点灯する なかなかよくできていると思うが 少し考えすぎのような気もした 茂吉先生も苦笑いしているかも