春の懇親会(10)

私の若いころ 悠玄亭玉介という芸人がいて 声色の名人であった ラジオにでてきて 声色を披露した 歌舞伎の名場面を物まねで再現してくれた 特に先代の 中村吉右衛門の籠釣瓶の佐野次郎左衛門のせりふ “そりゃ 花魁あまりに つれなかろうぜ”は絶品であった 彼が幇間であったことは後から知った 悠玄亭 も 桜川 もその一派の名であろう 幇間は廃れ行く職業で 無形文化財にでもしないと やがて無くなってしまうかもしれない

娘さんのしぐさ テープに吹き込んだ唄にあわせて踊るのであるが 実に色っぽい この芸は 寄席で(桂小文治先代)で見たことがあった 小文治師匠は踊りの名手であったが これが幇間芸の1つであったことは この度 知ることになった

娘さんと同じしぐさを おばあさんがやるとどうなるか おばあさんの特徴をつかみ 実に面白い

屏風の中にいる人と やり取りをしているように見せている 1人芝居

かっぽれ  奴さん ともに 一番有名な俗曲 踊りで かっぽれ保存会があるくらいである ♪かっぽれかっぽれヨーイトナ 沖の暗いのに白帆が見える...♪ 軽快な歯切れのいい踊りであった