シュロ


道を歩いていたら 遠くの方で異様な黄色のものが木にぶら下がっているのが見えた 近づくと それはシュロから出ているものであった シュロの花というのは初めて見るものであった いかにも外国的 南国的で 日本古来の木の花とは全然違う グロテスクな感じさえする シュロは英語ではPalmで手のひらを意味する 葉をみるとなるほど巨大な手のひらのようだ
キリスト教でPalm Sunday(シュロの聖日)がある イースターの1週間前である ユダヤのエジプトからの脱出を祝う過越祭を過ごすため イエスがロバに乗ってエルサレムに入った日である 人々はイエスの行く道に シュロの葉を敷いてイエスを賛美したという
それなのに イエスがローマによって捕らえられ ゴルゴダの丘磔刑が行われるにあたり ローマ総督ピラトが1人だけ助けてあげよう 助ける1人を選びなさいといったとき 民衆が選んだのはイエスでなく 歴然とした罪人バラバであった イエスを憎んでいた他の宗教家達の扇動があったとはいえ 大きな疑問が残るところである