機内

kutuzawa2007-07-04

午後7時発トロント行きの エア カナダ の飛行機は満員であった 私の隣には母子が乗っていた 少しアフリカ系の顔したお母さんと ほとんど白人に見える幼児であった 幼児がむずかると 優しくあやしていた 
機内は すっきりしていた 天井から ぶら下がっているテレビが無いからである その代わり 目の前にタッチパネル式のテレビがある やがて イヤホーンが配られる 並んだプラグが2本ある これを どこかに差し込むのだろう 見るとテレビの横に穴が2つある ここに差し込んでみた 何も聞こえない 隣にいたお母さんが無言で 私のプラグを引き抜いて 2本のうちのプラグを倒して1本にしてくれた そして座席の横のある1つの穴に入れなさいと教えてくれる サンキューと言って 聞いてみたが 何も聞こえない 
Sorry, I can not hear nothing.と 彼女に問うてみた 英語が二重否定になっている これでは 聞こえると言う意味だ でも彼女は私のことを理解したらしく パネルをタッチして 聞こえるようにするのだという意味のことを手まねを交えて言った
12時間の飛行である 何回と無く 食事のサービスがあった 幼児はほとんど寝ていて食べなかった たまに起きた時 優しく食べさせていた なるほど母の愛は偉大なのだと再認識する
ところで 私がプラグを入れた2つの穴はなんだったのだろう 薄暗い中 目を凝らしてみるとAC110の文字が見えた 電源だ たいへん危険なことをやったのかもしれない こんなことも分らないとは 理科の教師として なんとも みっともない でも まあいいか 旅の恥は かき捨てと言いますから
写真は機内のタッチパネル式のテレビ