師走

江戸時代は 大晦日は借金払いの最終期限日で それまでに お金を返してもらおうと 借金取りが必死で駆け回って 何とかて 返してもらおうとしていた 一方 借金をしている人は 何とかこの急場を逃れようと あの手この手を尽くす 
つまり 新年が来てしまうと 取りはぐれた借金は一時凍結状態になり しばらくは余裕ができる 
昔 聞いた落語に 借金取りが歌舞伎の大フアンであることを利用して 歌舞伎調のせりふで 『お掛け取りさまのお入りー  お掛け取り様のお帰りー』といって謝金取りを うまく追い返す話があったのを思い出す お掛け取り とは 掛売り(後払い)の借金を返してもらいに訪れる人のことである
ご存知の様に 12月は師走といって 師匠など普段は忙しくない人までが走って仕事をする ということで 借金返済等 一年のけりをつけることで 大変忙しかったようである
しかし この4、5日間 街に出かけてみると 通りは意外と閑散としている 日曜日の朝のように静かなのだ これは学校や会社など冬休みに入っているためで 先生がゆっくり休んでいるのは 師走という言葉はもう当てはまらない
また 年の終わりは 年度末と一致しないので 借金取りも来ないのであろう