かも

トキワマンサクの花が邪魔になって鴨がよく見えないので 小川の反対側に回ってみた 2羽の鴨が ぐっすり寝ていた 写真を撮る デジタル一眼のカメラで バシャと比較的大きな音がしたが 鴨はぜんぜん無視 よく寝ている 人間にいじめられないことを知っているかのようだ 2羽と言うのは夫婦であろうか オスのほうが派手な色のことが多いが これはまったく同じ色をしている カルガモは雌雄同色だと言うから カルガモかもしれない
足引きの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を 一人かも寝ん
百人一首にある 柿本人麻呂の有名な句である 柿本人麻呂は大歌人だと思うが 前半の句は 枕詞その他で 意味は 長い夜を 一人で寝るのかなあ と言っているだけである こんなことを言うと 不遜なそしりを受けてしまいそうだが 要するに技巧的で 言葉の遊びの要素が濃いと感じるのである 言葉お遊びなら 僭越ながら 私にも パロディーとして できそうである 
足を引き 長々と歩く 老人の 小川のほとり 二羽のかも寝ん