ベーシックインカム3

子供のころ 我が家での子供のお小遣いはベーシックインカム型ではなかった 小学校の友達の話を聞くと 月に20銭とか30銭とかを貰ってその中で自分の好きなものを買ったり食べたりしているらしい これは使う選択が自分にまかされていて便利であるとうらやましかった 我が家は ほしい物や食べたいものがあるときは その都度ほしいというと親が子供に害がないと思ったら 買ってくれたり買うお金を与えてくれる方式であった

その不便さを一番先に感じたのは 紙芝居 を見る時である 紙芝居のおじさんが拍子木をたたいて子供を集めて紙芝居を見せてくれる ストーリーは続き物で次はどうなるだろうと期待しながら見ていた 狼男や悪魔が出てきたりして怖いがとても面白かった

紙芝居屋は見せる代わりに 水あめを箸にまいたもの や 甘い煎餅 薄荷糖 などを売るのである それが入場料の代わりである 腕白そうな威張った子が これ見よがしに水あめを食べながら 最前列の見やすい場所を占領する 私と弟は何も買わないので群れの最後尾で遠慮しながら見ている 何より引け目を感じたのが 紙芝居のおじさんに 又 只見客が来たとじろりと見られることである

この悩みを母に告げると お手伝いさんと一緒に行き紙芝居屋さんから食べても安全そうなものを買って食べることができた そのころ 食品衛生法などはなかったのだろう 母は不衛生なものを食べて病気になるのを何より恐れていた お祭りの時も買い食いしたい 焼きそば 綿あめ アイスキャンディー りんご飴 などなど 今考えるとアイスキャンディーは理科で使う試験管にシロップを入れて冷やすのに氷と塩の寒剤を使っていた 装置が不潔そうに見えた これ以外はあまりお腹を壊すものではなかったと思う 買っていいのは玩具 祭りのたびにいつも買うのはヤマブキ鉄砲 針金鉄砲 鶯笛などであった

おやおや ベーシックインカム の話が昔話に変わってしまいました あまり関係ありませんでしたね sorry.