アウフヘーベン 1

前にもよんだ司馬遼太郎の 昭和という国家 という本を読むことにした 前に読んだのだから易しく理解できるだろうと思ったからである 読んでみるとほとんど忘れていることが分かった 其の中にアウフヘーベンという語が2度出てきた 前にはこの語の意味を理解せずに読んだのであろう 記憶で聞いたことがあるが何のことやらわからず スマホで調べると 哲学のヘーゲルが唱えた理論で 正論(テーゼ)があると反論(アンチテーゼ)があり それをアウフヘーベンして合論(ジンテーゼ)をだすように物事が進んでゆく

これは昔 弟が文科系の大学で習っていたのでテーゼ アンチテーゼ ジンテーゼなどと話してくれたことも思い出した

池上彰氏によると 小池百合子さんの最大の欠点は外国語を使いすぎることだと言っていた その小池さんがアウフヘーベンという語を何回か使ったらしい

築地市場豊洲市場とでもめていた時この築地をアウフヘーベンすると言った

どういうことなのかと考えてみた つまり 正論として築地は古い伝統があり最大の鮮魚市場である 反論として設備が古すぎて不便のことも多く今の取引場としては狭すぎる そしてアウフヘーベンした広く設備が代的な合論の豊洲市場ができた

つまりアウフヘーベンというのは日本語で止揚(シヨウ)でしばらく止まって見て揚げる あるものをそのものとしては否定するが 契機として保存しより高い段階で生かす 矛盾する対立要素と闘争の過程を通じて発展的な統一を目指す

つまり築地市場の良さも取り入れて便利で広い豊洲市場にしたという事であろう

PS おわかりでしょうが ここに出てくる外国語は皆ドイツ語です