徴用工

折角 二つの国に和平のムードが始まりつつあると思われていた矢先 また またギシギシとしたものにもどるのではないかと思われる事態が起こった 韓国の最高裁が 戦時中に日本の企業に徴用された韓国の工人に 日本の企業は一人あてに月一千万の賠償を払うこととの判決を下したのだ
この問題は1965年の日韓請求権協定によって解決済みのはずであった 日本は戦時中に韓国に与えた不利益に対して5億ドルの賠償をして 今後起こる国家的 個人的な請求に対しては完全で最終的に解決したものとして両国の合意に至っている 5億ドルというと当時の韓国の国家予算の2年分の予算であるという 韓国はそれを使い 漢江の奇跡という経済発展をすることができた
日本とドイツを比べると戦時中ドイツではユダヤ人に対して日本と比べ物にならないくらいの大変な非道を行った しかし韓国に見られるような賠償に関する訴訟は起こっていない
これはなぜだろう これに関して何年か前に 櫻井よしこさんが意見を述べていたのを思い出す つまりドイツは被害者やその家族に対して直接に賠償金を払った
日本は協定を結ぶとき 国家的な損害と個人的な損害者に対して一括して韓国政府に任せた つまり韓国の政府が個人個人に対して適当な補償をするように委託した(実は日本政府も個人個人に支払いたいといったが 一括して支払いを求めたのは韓国政府であったともいわれている) これは 返す返すも残念な話で被害者 個人個人に保証しておけば十分な資金が被害者にわたっていたであろう それにより問題が解決したという実感が出てきてドイツと同様に保証の要求は起こらなかったのではないか
復興資金が のどか手が出るようにほしかった韓国政府は資金の大部分を国家の建設費に使ってしまった 徴用工の保証などは後回しになり 微量になってしまった これでは徴用工が不満を持ったり恨んだりするのもわかる しかし歴史的経緯をひもとけば請求すべきは日本ではなく韓国政府 なのであると思う