老化(3)


 何かやるときに面倒くさいということが多くなった これは肉体の運動を伴うときは筋肉が衰えたため 前より余計に努力を要するので負担に感じるためであろう ところが筋肉を使わないことでも面倒を感じるのは脳の老化のためということになりそうである
例えば買い物をした時の支払である 小銭を集めれば丁度その金額になるのがわかっているのに つい紙幣をだしてしまう 小銭を数えるのが面倒なのだ おかげで 財布が小銭でどんどん重くなる
ある日スーパーのレジで 紙幣で払おうとしていたら 店員が私の財布を覗き見して 細かいのでありそうですねという そんなら ここから適当に取っていただけますかと言うと レジの店員は小銭の扱いは慣れているので あっという間に探し出してくれた おかげで重い財布が軽くなった
これはいい スーパーでは小銭が必要なのでスーパーでも喜んでいるように見えた 以来 この手を使って すいませんが ここから取っていただけますかと財布の中を見せることにした これができるのは 財布が折りたたみ式でなく がま口という よく年配のおばさんたちが使っているものと同じだからである これは口金を開くと中身がほとんど見える 写真はそのがま口で20年以上使っているのにびくともしない